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舞台監督 ゆい インタビュー

  • 21lastplay
  • 2021年3月26日
  • 読了時間: 7分

聞き手:a.m.


ーお名前と学年、役職を教えてください。


ゆい:ゆいです。ID21の4年生で、舞台監督兼危機管理部の部長です。


ーその役職に就くのは何回目ですか?


ゆい:危機管理部は今回できた部署なので初です。舞台監督は演劇公演に限れば3回ですね。


ー意外!もっとやってるかと思ってました(笑)。


ゆい:補佐や演劇公演以外も含めるともっとやってますけどね(笑)。


ーそうだったんですね。ではどういったことをする部署ですか?この公演に関わらず教えてください。


ゆい:舞台監督や危機管理で一番大事なのはみんなの安全を守ることです。安全な舞台を作るためには安全な作業と製作物、そしてそれらを確実に本番までに仕上げることが大事です。舞台監督は裏方のボスみたいな感じで、全体(特に大小道具や衣装、音響照明などが所属する舞台部)の進捗の管理をしています。部署の特徴として、舞台全体が見られる。普段舞台をやっているときは袖にいる。舞台裏にいるキャストの緊張だったり羽ばたいていく姿が見られるのが本当に役得です。


ー危機管理部はどういったことをしているんですか?


ゆい:基本的にはコロナに合わせてできた部署なのですが、やっているプロセスは舞台監督とほぼ一緒です。周りの状況をみて声をかけて安心安全に稽古が行えるようにしています。体温送ってもらったりとか。


ーやりがいや醍醐味はなんですか?


ゆい:やっているときは大変なことも多いけれど、だからこそ本番を迎えられるとすごく嬉しいです。本番を迎えるためには大道具がないといけないし、音響照明がついてないといけないし、キャストが着るものがないといけないし、みんながケガなく体調不良なくいられて初めて舞台ができる。それらを叶えるためにずっと動いているので、お客様が入って、開演できて、公演が終わってみんなが「頑張ったね」っていう顔を見たときにすごくやりがいを感じます。


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ー改めていつもありがとうございます。そんな風に俯瞰して物事を見ることって簡単ではないと思うのですが、舞台監督をやろうと思ったきっかけというか、そういう風に考えられるようになったきっかけってあるんですか?


ゆい:黄河砂のデビュー公演ではキャストとしてデビューしたんですけど、裏方にも興味があって。歌劇団のデビュー公演で大好きになった先輩にお誘いいただいて舞台監督補佐をやりました。大変だったけど楽しかったし、自分に向いているなって。何かのデザインをしたりものを創ったりっていうのはできないけど、こういうスケジュールや安全面の管理とかだったら自分も楽しく公演に貢献できるから。それから舞台監督やその補佐をよくやっています。考え方という面で言うと2年生の時よく一緒に舞台監督をしていた先輩にもすごくお世話になりましたね。そこでまあ…しごかれたというか(笑)。あとは元々の私の性格もあると思います。


ー元々こういう舞台監督みたいな役職に就いたことはあったんですか?


ゆい:高校の時の文化祭でオープニングセレモニーと後夜祭を統括する部署に入って、そこで所謂スタッフ業をやりましたね。音響照明の人たちと協力してタイムキーピングをしたりトラブルシューティングをしたりカンペを出したりっていうのはやっていました。


ー大学までに演劇やミュージカルをやったことはありますか?


ゆい:高校の時に有志で集まって3回くらいキャストやりました。ダンスとかもできるようなスタジオを使ってやってましたね。黄河砂の公演でも使う多目的ホールを更に小さくしたようなところでやってました。私はキャストしかやってなかったけど、演出に興味がある子が演出して、ホールスタッフっていう集団が音響や照明を点けてくれて。でも本格的だったわけではないので、大学ではもう少し本格的にやってみるのもありかなーって思ってたら花見(新入生向けに各団体が勧誘の場を設けているイベント)の時に歌劇団のデビュー公演で演出だった人に声をかけられました。


ー大学でのキャストの経験は?


ゆい:歌劇団と黄河砂のデビュー公演だけですね。


ーキャストとスタッフどっちが好きですか?


ゆい:最近キャストやってないからあれだけど、どっちもですかね。キャストやりたいって思うし、同時にスタッフやりたい!とも思います。留学で離れてたこともあって、両方やりたい!


ーなりたい舞台監督像とかあるんですか?


ゆい:一個は不安にさせないことです。今何やってるんだろうとか、あの人達はどういうことしてるんだろうっていうのが少ないこと。自分が1年生の時とかに右も左も分からなかったからそういうところから気をつけようと思いました。

二個目は嫌われ役になること。私は舞台監督は一番めんどくさくて嫌われ役でいるべきだと思ってます。これは段々とそう思うようになりましたね。先輩を見ていた感じというか、そういうところから感じましたね。


ーこの公演はコロナの前から動いていたけれど途中から方向転換をして今の形になりましたがどうですか?


ゆい:まあ大変っていうのはあります。でもこの公演を続けるっていう面では本当に演出の寳井さんが頑張ってくれたのでそれに支えられましたね。


ーこういう形でもできて良かったですね。


ゆい:そうですね。やっぱりやりたかったので。


ーでは、この作品は演劇がテーマになっているということで、今後もしまた演劇に関わるとしたらどの役職がやりたいですか?


ゆい:舞台監督かキャストか照明オペ(実際に演技に合わせて照明を点けたり消したりする人)ですかね。照明オペは1回やったんですけど、舞台監督よりも直接的に舞台そのものに関わっているというか、電気が点くかどうかが全部自分の手にかかっているというのが楽しかったです。役者と音響との一体感があって楽しかったですね。


ーキャストをやるとしたらどんな役をやりたいですか?


ゆい:自分と全然違う人がやりたいです。


ー七星とか?


ゆい:あー、いいね。かっこいいですね。あとは…晴美やりたいです。


ーこの公演でどのキャラが一番好きですか?


ゆい:透也ですね。あの人の話だけでアナザーストーリー作れちゃいますもん。だってめちゃくちゃ心の動きがあるはずだし。すごくいいなって思います。


ー逆にこの人のことはよく分からないなっていう人はいますか?


ゆい:勝吾先輩ですかね。何者なんだろうって(笑)。


ーどんなジャンルの劇に出たいですか?


ゆい:怖いのは嫌だけどちょっと暗い話はやりたいです。コメディをやるのがあまり得意じゃないので…!


ー今回の舞台での自分の仕事へのこだわり、見てほしいところを教えてください。


ゆい:えーなんだろう。この公演を見てもらえているということ自体ですかね。


ーこの公演は過去から未来へ演劇部を「繋ぐ」、芝居を「繋げる」ということで「繋ぐ」がテーマになっています。そこで、後輩へのメッセージをお願いします!


ゆい:やりたいことを是非やって欲しいです。今はちょっと難しいけど、あの空間でできることとか得られることは卒業してからだとなかなかできないことなので、存分に活用して色々挑戦して欲しいです。


ー今までの黄河砂での思い出を教えてください!


ゆい:色々あるんですけど、22デビュー公演かな。私が舞台監督を初めてホールでやった時ですごく緊張して。役者と演出が円陣組んで、最後にスタッフに向かって「よろしくお願いします!」って言ってくれて。それが可愛くて嬉しくて思い出に残っています。


ー21はどんな代だと思いますか?


ゆい:基本内輪に入りますよね。人見知りだから。人見知りプロフェッショナル集団(笑)。一番タチが悪い。


ー嫌だなあ(笑)。


ゆい:自分がすごく先輩たちに恵まれたから、それを後輩たちに繋げられたのかっていうのが反省というか心残りというか。


ー21ズの好きなところとだめなところを教えてください。


ゆい:落ち着くし信頼できるところです。一緒に公演を作っていてもこの人となら大丈夫って思える。あと、この人の演技がみたい、この人の作った大道具がみたい、衣装がみたいっていう風にそれぞれに尊敬できるところがあるところ。

ダメなところは人見知りなところです。自分たちが楽しければいっかみたいなところがある。だからその公演は成功するんだけど、後輩のためにちゃんとなっているかというと…みたいなところがあります。


ー公演良ければ全て良し、みたいなね。耳が痛いです。

今回の公演でこの人に注目!とかありますか?キャストでもそれ以外でも。


24の子たちかな。直接はほとんど会えてないんですけど、ポテンシャルに溢れているので。


ー意気込みとメッセージをお願いします。


健康第一!安全第一!で頑張ります!


画面を見る日々が続いていると思います。この作品も画面越しではありますが、生身の人間が青春を送っている暖かいお話になっていると思うので是非その世界を体験しにきてください。


ーありがとうございました。

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